鳥類は、生態系の低次消費者から生態系上位種まで多くの段階に広がっている代表的な消費者のグループです。また、島国である我が国では、生息する鳥類の約7割が渡り鳥となっており、季節や環境(樹林・草地・湖沼・海上・孤島など)によって生息種が変化します。そのため、特定の地域における生物相を評価する指標種として利用されることがあるほか、近年は地球温暖化を検証する指標種としても利用されています。
鳥類のなかでもワシタカ類やフクロウ類は、食物連鎖における生態系ピラミッドの頂点に位置し、環境を指標する種として扱われることが多い種です。とりわけ環境影響評価(環境アセスメント)では、猛禽類の保全を通じて、地域の生態系を保全するというアプローチがとられています。