外来生物対策

外来生物による生態系の撹乱は、「生物多様性の3つの危機」の一つとして、深刻な問題となっています。生態系等への影響が懸念される種の一部は、2004年に制定された外来生物法により特定外来生物に指定され、飼養等が禁じられています。

当社は、外来生物の危険性を早くから認識し、防除対策検討の事業に積極的に関わってきました。データ解析による外来生物の生育・生息適地の推定や、野外実験も含めた詳細な調査を実施し、コストや実現性なども勘案しながら、種の特性に応じた最適な防除手法や管理優先性の高いエリア等を明らかにします。

 

外来生物対策1 外来生物対策2

 

事例紹介

  • 河川敷や鉄道敷地において、数年にわたり、特定外来生物オオキンケイギクのモニタリング調査を実施してきました。株数・茎数・実生数などの個体数や、群落組成、埋土種子量等の多項目にわたる調査を通じて、管理手法の違い(抜き取り・刈り取り・表土はぎ取り)によるオオキンケイギクの防除効果や在来植物の回復効果の違いなどを検討してきました。また、GIS解析による生育適地マップを作成することにより、在来河原植物との潜在的な競合エリアなどを抽出し、管理優先性の高いエリアを明らかにしました。

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  • 事例1 事例2

 

関連論文

  • 畠瀬頼子・小栗ひとみ・藤原宣夫・宇津木栄津子・戸井可名子・井本郁子・松江正彦(2009)木曽川におけるオオキンケイギク優占群落での礫河原植生復元のための植生管理の効果.ランドスケープ研究72, 537-542.