昆虫類

昆虫類は多様な形態と生態をもち、あらゆる環境でその姿を目にすることができます。植生や地形などと結びつきの強い種も多く、調査地に生息する昆虫類を把握することで、自然度の高さや環境の多様性を知ることもできます。また、重要度の高い種など特定の昆虫類を対象とした調査では、生息状況ばかりでなく、生息場所の環境条件や餌生物の分布状況などについても調査・解析を行い、生態系という視点から保全対策の検討・提案を行っています。

主な調査内容

  • 一般採集法
    任意に採集する方法で、おもに捕虫網などの用具を利用し、飛翔中の個体のほか、樹上、薮中、石下などに潜んでいる昆虫類を採集する方法です。また、目撃や鳴き声による確認も含みます。
  • ライトトラップ法
    正の走光性を持つ種類を対象とする採集方法で、夜間、光源により昆虫類を誘引し、採集します。おもな対象種は甲虫類や蛾類などです。白い布を張るカーテン法と、バケツなどの容器を利用した設置型のボックス法の2つがあります。
  • ベイトトラップ法
    昆虫類が好む糖類や動物質などの餌を利用し、誘引された昆虫類を採集する方法です。設置する場所は、対象とする種類により異なり、地表や樹上、水中など様々です。

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